マンジャロを痩せる目的で使うことへの注意
- マンジャロが承認されているのは2型糖尿病だけです。美容・痩身・ダイエットの目的での安全性と有効性は確かめられていないと、厚生労働省・日本糖尿病学会・日本肥満学会・製薬会社がそろって注意しています。
- 国内の正規品でも、痩身目的で使って重い健康被害が出たときは、医薬品副作用被害救済制度の給付を受けられない可能性が非常に高いとされています。個人輸入した薬による健康被害は、救済の対象になりません。
国・学会・製薬会社が出した注意(日付順)
| 日付 | 出したところ | 内容 |
|---|---|---|
| 2023年7月28日 | 厚生労働省 | GLP-1受容体作動薬の一部で限定出荷が起きているとして、買い込みを控え、2型糖尿病の患者への供給を優先するよう依頼 |
| 2023年11月9日 | 厚生労働省 | 一部の医療機関で2型糖尿病の患者以外(主に美容・痩身目的)に使われている実態があるとして、承認の範囲外の目的が明らかなら納入しないなどの対応を卸に依頼 |
| 2023年11月28日(改訂) | 日本糖尿病学会 | 美容・痩身・ダイエット目的の自由診療を宣伝する広告が見られるとして、会員に不適切な広告を厳に戒めるよう求めた |
| 2023年12月 | 厚生労働省・PMDA | 適応外の使い方の安全性と有効性は確かめられていない。痩身目的で使って重い健康被害が出ても、救済制度の給付を受けられない可能性が非常に高い |
| 2025年4月10日(改訂) | 日本肥満学会 | 健康障害を伴わない肥満や、低体重・普通体重の人に美容・痩身・ダイエットの目的で使う薬ではない |
| 2026年6月16日 | 厚生労働省 | 一部の医療機関で美容・痩身目的に使われている実態を確認したとして通知。適応外の使い方は思わぬ有害事象による健康被害につながるおそれがある。適応外の自由診療の広告は原則できない |
| 2026年6月16日以降 | 厚生労働省(一般向け) | 「痩せる薬」として安易に使わないこと。SNSなどでの個人どうしの売り買いは違法(偽物・品質の劣化・成分がわからないおそれ) |
| 2026年7月17日(更新) | ノボ ノルディスク ファーマ・日本イーライリリー | 効能は2型糖尿病だけ。それ以外の目的での安全性と有効性は確かめられていない |
副作用被害救済制度の扱い
医薬品副作用被害救済制度は、薬を正しい目的で正しく使ったのに重い健康被害が出たときに、給付を受けられる公的な制度です。厚生労働省は、次のように書き分けています。
| 場合 | 厚生労働省の書き方 |
|---|---|
| 国内の正規品を、美容・痩身・ダイエットの目的で使った | 適正な使用と認められず、救済給付を受けられない可能性が非常に高い |
| 個人輸入した薬を使った | 救済の対象となりません |
個人輸入とSNSでの売り買いについては個人輸入とSNS売買の危険で説明しています。
供給は今どうなっているか
2023年には、GLP-1受容体作動薬の一部で限定出荷が起き、厚生労働省が2型糖尿病の患者を優先するよう依頼しました。2026年6月16日の通知では、現時点ではいずれの薬も通常出荷で、供給に問題はないとしています。
2023年の通知はGLP-1受容体作動薬の全体についてのもので、マンジャロだけの限定出荷があったかどうか、その期間は、国の資料では確かめられていません。
医療機関の広告について
医療用医薬品は、法律(薬機法)で一般の人向けに広告してはならないとされています。2026年6月の通知は、適応外の自由診療の広告は原則としてできず、例外でも問い合わせ先・内容・費用・リスク・副作用の情報を示す必要があるとしています。「痩せる注射」などの広告を見たときは、この条件がそろっているかを確かめる手がかりになります。オンライン診療を考えるときの確認点はオンライン診療の確認リストにまとめています。
質問と答え
クリニックで処方されたものなら安全ですか?
医師が処方したものでも、承認外の痩身目的の使い方では安全性と有効性は確かめられていない、と厚生労働省と学会は注意しています。重い健康被害が出ても、救済制度の給付を受けられない可能性が非常に高いとされています。
肥満症なら使える薬はありますか?
同じ成分のゼップバウンドが、条件つきの肥満症の薬として承認されています。使える人と医療機関の条件は保険適用の条件で説明しています。
- GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬の適正使用について(通知)|PMDA(2026年6月16日)
- マンジャロ・リベルサスなどの2型糖尿病治療薬の美容・痩身目的での使用による健康被害にご注意ください|厚生労働省(2026年6月)
- 医薬品・医療機器等安全性情報 No.406|厚生労働省(2023年12月)
- GLP-1受容体作動薬およびGIP/GLP-1受容体作動薬の適応外使用に関する見解|日本糖尿病学会(2023年11月28日改訂)
- 肥満症治療薬の安全・適正使用に関するステートメント|日本肥満学会(2025年4月10日改訂)
- GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬の適正使用に関するお知らせ(ノボ ノルディスク ファーマ・日本イーライリリー)|PMDA(2026年7月17日更新)
- GLP-1受容体作動薬の在庫逼迫に伴う協力依頼(事務連絡)|厚生労働省(2023年7月28日)
- GLP-1受容体作動薬の在庫逼迫に伴う協力依頼(その2)|厚生労働省(2023年11月9日)
- 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ|厚生労働省(2026-09-30確認)
ここに書いているのは公的な資料の要約です。あなたの体に合うかどうかの判断はできません。使い始める・中止する・量を変える前に、処方を受けた医師か薬剤師に確かめてください。医療機関の紹介や薬の販売は行っていません。