マンジャロ使用中に気をつける場面と、伝えておくこと
| 場面 | 添付文書の注意 |
|---|---|
| 妊娠 | 妊婦には使わず、インスリン製剤を使う。使う間と、最後の注射から1か月は避妊が必要 |
| ピルを飲んでいる | 使い始めと、量を上げた直後は、ピルの効果を弱めるおそれがある |
| 全身麻酔や深い鎮静の予定 | 胃の中身を吸い込む(誤嚥)例が報告されている。予定があれば必ず伝える |
| ゼップバウンド | 有効成分が同じなので、一緒に使わない |
妊娠を考えている・妊娠したかもしれないとき
マンジャロの添付文書は、妊婦や妊娠している可能性のある人には使わず、インスリン製剤に切り替えるとしています。ラットの試験で、胎児への毒性が見られたためです。
妊娠する可能性のある人に対しては、医師が「使っている期間と、最後に打った日から1か月間は避妊が必要なこと」と、適切な避妊の方法を説明することになっています。
妊娠を考え始めた、妊娠がわかった、という場合は、続けるかやめるかを自分で決めないでください。すぐに処方した医師に連絡しましょう。
授乳中のとき
添付文書には、マンジャロがヒトの母乳に移ることがあると書かれています。そのうえで、治療で得られるものと、母乳で育てる利点の両方を考えて、授乳を続けるか止めるかを検討するよう求めています。
授乳中に体重を減らすことを目的に始めるのは、とくに慎重に考えてください。
ピル(経口避妊薬)を飲んでいるとき
マンジャロには、胃から腸へ中身が送られる動きをゆっくりにする作用があります。このため、同じ時期に飲んでいる飲み薬の吸収が変わることがあります。
添付文書の相互作用の欄は、経口避妊薬について、投与を始めたばかりの時期と、量を上げた直後の時期に効果を弱めるおそれがあるとしています。その時期にどう避妊するかは、処方した医師か婦人科で相談してください。
手術・内視鏡・鎮静の予定があるとき
2026年の改訂で、全身麻酔や深い鎮静の最中に、胃に残っていたものを気管に吸い込む「誤嚥」が起きた例の報告が加わりました。胃の動きをゆっくりにする作用が関係しています。
- 予約をする段階で、マンジャロを使っていることを伝える。手術のほか、胃や大腸の内視鏡、歯科での鎮静なども含みます。
- 最後に打った日付をメモしておき、聞かれたらすぐ答えられるようにする。
- 前もって休むかどうかは、処方した医師と、検査や手術をする医療機関の指示で決める。
なお添付文書は、重い感染症がある場合や、手術などの緊急の場合を、使ってはいけない場合(禁忌)に挙げています。
ほかの薬と一緒に使うとき
| 薬 | 注意の内容 | どこに書いてあるか |
|---|---|---|
| ゼップバウンドなど、チルゼパチドを含むほかの薬 | 一緒に使わない | マンジャロの添付文書 |
| GLP-1受容体作動薬 | チルゼパチドの製剤と一緒に使わないとされている | ゼップバウンドの最適使用推進ガイドライン |
| ほかの糖尿病治療薬 | 重大な副作用のひとつである低血糖に気をつける | マンジャロの添付文書 |
| 飲み薬全般 | 胃の動きが遅くなるため、吸収のされ方が変わることがある | マンジャロの添付文書 |
市販薬も含めて、使っているものは処方した医師と薬剤師に残らず伝えてください。
吐き気や下痢が続くとき
添付文書は、下痢や嘔吐から脱水になり、急性腎障害に至るおそれがあるとして、体の状態に注意するよう求めています。水分がとれない状態が続くときは、早めに医師に相談してください。副作用の全体は副作用のページにまとめています。
目の見え方が急に変わったとき
2026年9月の改訂で、「その他の注意」の欄に報告が加わりました。GLP-1受容体作動薬を使った後に、非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)という目の神経の病気のリスクが高まることを示唆する、観察研究などの報告です。薬が原因かどうかは、まだはっきりしていません。
片方の目が急に見えにくくなった、見える範囲の一部が欠けた、というときは、すぐに医療機関を受診してください。
質問と答え
妊娠を希望しています。いつまでにやめればいいですか?
添付文書は、最後に打った日から1か月間は避妊が必要だとしています。やめる時期や、その間の血糖の管理をどうするかは、妊娠を考え始めた時点で医師に相談してください。
胃カメラの前日も、いつもどおり打っていいですか?
一律の答えはありません。処方した医師と、検査をする医療機関の指示に従ってください。予約のときに使っていることと、最後に打った日を伝えておくことが大切です。
- マンジャロ皮下注 電子添文(2026年9月改訂 第11版)|PMDA(2026-09-29確認)
- マンジャロ皮下注 患者向医薬品ガイド|PMDA(2026年6月更新)
- 最適使用推進ガイドライン チルゼパチド(ゼップバウンド)~肥満症~(令和8年5月改訂)|PMDA(2026年5月)
ここに書いているのは公的な資料の要約です。あなたの体に合うかどうかの判断はできません。使い始める・中止する・量を変える前に、処方を受けた医師か薬剤師に確かめてください。医療機関の紹介や薬の販売は行っていません。