マンジャロとほかのGLP-1の薬の違い
- 成分が違います。マンジャロ(とゼップバウンド)はチルゼパチド、ウゴービ・オゼンピック・リベルサスはセマグルチドです。
- 承認された病気が違います。マンジャロ・オゼンピック・リベルサスは2型糖尿病、ウゴービ・ゼップバウンドは条件つきの肥満症などの薬です。
- 働き方は、セマグルチドがGLP-1受容体だけに、チルゼパチドはGIP受容体とGLP-1受容体の両方に作用します。どれも美容・痩身の目的で承認された薬ではありません。
表で比べる
| マンジャロ | ゼップバウンド | オゼンピック | リベルサス | ウゴービ | |
|---|---|---|---|---|---|
| 成分 | チルゼパチド | セマグルチド | |||
| 働く受容体 | GIPとGLP-1の両方 | GLP-1だけ | |||
| 承認された病気 | 2型糖尿病 | 肥満症(条件つき)など | 2型糖尿病 | 2型糖尿病 | 肥満症(条件つき)、中等度以上の線維化のあるMASH |
| 使い方 | 週1回の注射 | 週1回の注射 | 週1回の注射 | 1日1回の飲み薬 | 週1回の注射 |
| 量 | 2.5mgから始め、維持5mg、最大15mg | 添付文書の決まりによる | 0.25mgから始め、維持0.5mg、最大1.0mg | 3mgから始め、維持7mg、最大14mg | 0.25mgから4週ごとに増やし、維持2.4mg |
| 打ち忘れ | 次まで72時間以上なら打つ | — | 次まで48時間以上なら打つ | その日は飲まず翌日 | 次まで48時間以上なら打つ |
| 曜日を変えるとき | 72時間以上あける | — | 48時間以上あける | — | 72時間以上あける |
| 肥満症で使える期間 | — | 最大72週(ガイドライン) | — | — | 最大68週(ガイドライン) |
「—」は、比べる項目に当てはまらないか、このページの出典で確かめていないものです。ゼップバウンドの量と保険の条件はゼップバウンドとの違いと保険適用の条件で説明しています。
飲み薬のリベルサスには飲み方の条件がある
リベルサスの添付文書は、次の飲み方を決めています。
- その日の最初の食事や飲み物の前に、空腹の状態で飲む
- 水はコップ約半分(約120mL以下)
- 飲んだ後、少なくとも30分は飲食やほかの飲み薬を避ける
- 割ったり、砕いたり、かんだりしない。14mgを飲むときに7mgを2錠にしない
リベルサスの承認も2型糖尿病だけです。「注射の代わりの痩せる飲み薬」ではありません。
ウゴービを保険で使える条件
ウゴービを肥満症で使うときは、厚生労働省の最適使用推進ガイドラインに条件が決まっています。
- 人の条件:高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれかがあり、BMI27以上で肥満に関係する健康障害が2つ以上、またはBMI35以上
- それまでの治療:使う医療機関で、食事と運動の治療を6か月以上続けても効果が足りず、その間に2か月に1回以上、管理栄養士の栄養指導を受けていること
- 医療機関の条件:決められた専門医が常勤し、学会の教育研修施設で、常勤の管理栄養士がいること
- 期間:最大68週。3〜4か月で改善の傾向がなければやめる
ガイドラインは「効能又は効果以外の美容・痩身・ダイエットなどの目的では使用しないこと」としています。ゼップバウンドにも同じ形の条件があり、期間は最大72週です。
チルゼパチドとセマグルチドを直接比べた試験
2025年に、2型糖尿病のない肥満の大人751人で、チルゼパチドとセマグルチドを72週比べた試験(SURMOUNT-5)の結果が出ました。体重の変化はチルゼパチドの群で−20.2%、セマグルチドの群で−13.7%でした。
この試験は、どちらの薬を使っているか本人も医師も知っている形(非盲検)で行われ、資金はチルゼパチドを作る会社が出しています。比べたのは肥満症用の量(ゼップバウンド・ウゴービにあたる量)で、2型糖尿病の薬であるマンジャロの話ではありません。日本の承認の量や、日本人だけでの結果でもありません。痩せる目的で使ったときの結果を示すものでもありません。
薬の値段(薬価)について
保険で使うときの値段(薬価)は、2026年8月の時点で、マンジャロ2.5mgが1キット1,443円、ウゴービ0.25mg SDが1キット1,764円などです。ただし、ウゴービのペン型は1キットに4回分が入っていて、1回分のSDとは単位が違います。薬価は保険の公定価格で、自由診療の値段とは関係がありません(値段と定期契約)。
質問と答え
マンジャロとウゴービ、どちらが痩せますか?
このサイトでは順位をつけていません。マンジャロは2型糖尿病の薬、ウゴービは条件つきの肥満症などの薬で、承認された病気が違います。肥満症の人で比べた試験はありますが、条件(非盲検・肥満症用の量・日本人だけではない)があります。どの薬が合うかは、病気と体の状態を見て医師が決めます。
マンジャロとオゼンピックを一緒に使えますか?
どちらもGLP-1受容体に働く薬です。ウゴービのガイドラインは、ほかのセマグルチドの薬やほかのGLP-1受容体作動薬と併用しないとしています。マンジャロとゼップバウンドも同じ成分なので一緒には使いません。今使っている薬は、必ず処方する医師に伝えてください。
- マンジャロ皮下注 電子添文(2026年9月改訂 第11版)|PMDA(2026-09-29確認)
- 最適使用推進ガイドライン チルゼパチド(ゼップバウンド)~肥満症~(令和8年5月改訂)|PMDA(2026年5月)
- オゼンピック皮下注2mg 電子添文(2026年5月改訂 第6版)|PMDA(2026-09-30確認)
- リベルサス錠 電子添文(2026年5月改訂 第6版)|PMDA(2026-09-30確認)
- ウゴービ皮下注SD 電子添文(2026年6月改訂 第7版)|PMDA(2026-09-30確認)
- 最適使用推進ガイドライン セマグルチド(ウゴービ)~肥満症~(令和8年6月改訂)|PMDA(2026年6月)
- Aronne LJ, et al. Tirzepatide as Compared with Semaglutide for the Treatment of Obesity. N Engl J Med. 2025;393(1):26-36(2025年)
- 薬価基準収載品目リスト(令和8年8月13日適用)注射薬|厚生労働省(2026年8月)
ここに書いているのは公的な資料の要約です。あなたの体に合うかどうかの判断はできません。使い始める・中止する・量を変える前に、処方を受けた医師か薬剤師に確かめてください。医療機関の紹介や薬の販売は行っていません。