個人輸入や個人間の売り買いでマンジャロを手に入れる危険
| 手に入れ方 | 厚生労働省などの説明 |
|---|---|
| SNS・フリマで個人どうしが売り買い | 違法。偽造品、品質が落ちたもの、成分や含まれる量が不明なものの可能性がある |
| 海外から個人で輸入 | 本人が使う分だけ。処方箋薬は、税関の確認だけで通るのが1か月分以内 |
| その薬で健康被害が出たとき | 個人輸入した薬による被害は、医薬品副作用被害救済制度の救済対象となりません |
なぜSNSやフリマでの売り買いは違法なのか
薬機法(第24条)では、許可を受けていない人が、商売として医薬品を売ったり渡したりすることはできません。
厚生労働省は2026年6月16日以降に出した一般向けのページで、GLP-1受容体作動薬などをインターネットで個人間売買することは違法だと書きました。あわせて「痩せる薬」として安易に使わないよう求めています。販売元の日本イーライリリーも、許可のない個人間の売買や転売は薬機法に反すると説明し、無許可の売買で書類送検されたという報道にも触れています。
「使わなかった分を譲ります」「未開封なので安く」といった書き込みでも、扱いは同じです。マンジャロは本来2〜8℃で冷蔵し、室温に置くなら30℃以下・外箱のまま・21日以内という決まりがあります。売り手の家でどう置かれていたかは、買う側には確かめようがありません。
個人輸入はどこまで認められているか
- 誰の分か:輸入した本人が使う分に限られます。家族や知人に売ることも、あげることもできません。
- どれだけか:劇薬・処方箋薬は、用法・用量から見て1か月分までなら、税関での確認で済む扱いです。マンジャロは劇薬で、処方箋医薬品でもあります。
- 例外:自分の判断で使うと重い健康被害が起きるおそれのある薬は、量に関係なく、医師の処方が確かめられなければ輸入できません。
厚生労働省は、医薬品の個人輸入には、ふつうは利点よりも危険のほうが大きい場合が多いと説明しています。当サイトは、輸入の方法や入手先を紹介しません。
剤形の違いにも注意が要ります。日本で出ているマンジャロは、1回ずつ使い切る注入器「アテオス」です。海外にはKwikPenという別の形のペンもあります。見慣れない注入器や外国語の表示では、量や操作を間違えやすくなります。
偽造品は実際に見つかっているのか
- 英国:医薬品の規制当局MHRAが2026年2月24日、国内のオンライン薬局1か所を通じて、15mgのKwikPenの偽造品が出回ったと公表しました。確認されたのは5本で、用量のつまみが外れるという注入器の不具合がきっかけでした。
- 日本:国内でマンジャロの偽造品が流通したという、厚生労働省・PMDA・リリーの公表は、調べた範囲にはありませんでした。ただ厚生労働省は、個人間で手に入れた薬に偽造品が混ざっている可能性を示しています。
被害が出たら救済制度は使えるのか
医薬品副作用被害救済制度は、国内で法律を守って売られた医薬品を、正しく使ったのに重い健康被害が出た人を支える公的な制度です。厚生労働省の書き方は、どう手に入れたか、何のために使ったかで違います。
| 場合 | 厚生労働省の書き方 |
|---|---|
| 個人輸入した薬で被害が出た | 「救済対象となりません」 |
| 国内の正規の薬を、美容・痩身・ダイエットのために承認と違う目的で使った | 適正な使用と認められず、給付を「受けられない可能性が非常に高い」 |
個人どうしで買った薬について救済の扱いを直接書いた公的な説明は、見つかりませんでした。国内で正しく販売された薬を正しく使う、という制度の前提から外れる点に注意が要ります。
困ったときの相談先
- 体の具合がおかしいとき:使った薬の外箱や注入器、残っている薬を持って医療機関を受診する
- お金や契約のことで困ったとき:消費者ホットライン188に電話する
- 手元に残った薬:自分で処分の方法を決めず、薬局や医療機関に相談する(患者向医薬品ガイドの案内)
質問と答え
家族や友人から、余ったマンジャロをもらってもいいですか?
やめてください。患者向医薬品ガイドは、余った薬を決してほかの人に渡してはいけないとしています。処方箋医薬品は、診察を受けた本人の体の状態や持病、ほかに使っている薬をもとに出されます。別の人が使えば、禁忌や飲み合わせを誰も確かめていないことになります。
1か月分以内なら、個人輸入しても安全ですか?
いいえ。1か月分という枠は税関での手続きの範囲を示すもので、安全かどうかとは関係ありません。厚生労働省は、個人輸入は利点より危険のほうが大きい場合が多いとし、健康被害が出ても救済対象とならないとしています。
- Falsified Mounjaro KwikPen 15mg pre-filled pens(Drug Safety Update)|MHRA(2026年2月24日)
- マンジャロ・リベルサスなどの2型糖尿病治療薬の美容・痩身目的での使用による健康被害にご注意ください|厚生労働省(2026年6月)
- 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ|厚生労働省(2026-09-30確認)
- 医薬品等の個人輸入について|厚生労働省(2026-09-29確認)
- 当社製品の適正使用に関する取り組み|日本イーライリリー(2026-09-29確認)
- 医薬品・医療機器等安全性情報 No.406|厚生労働省(2023年12月)
- GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬の適正使用について(通知)|PMDA(2026年6月16日)
- マンジャロ皮下注 患者向医薬品ガイド|PMDA(2026年6月更新)
- マンジャロ皮下注 電子添文(2026年9月改訂 第11版)|PMDA(2026-09-29確認)
ここに書いているのは公的な資料の要約です。あなたの体に合うかどうかの判断はできません。使い始める・中止する・量を変える前に、処方を受けた医師か薬剤師に確かめてください。医療機関の紹介や薬の販売は行っていません。